物語

 それは、"こちゅう"の夏のことでした――


 蝉の声が響く夏。
 樋川りこ(名前変更可)は友達である千帆に、自分が二人の男性と同居していることを告げる。
 同居人のうち一人は、常に和服を着た、売れない作家の昴。
 もう一人は、学校に行かずバイトに行っている、りこと同い年のヒロヤ。

「若い女子高生と同居して、何とも思ってないわけないと思うよ?」

 千帆にそう言われて、初めてりこは、恋愛対象として二人のことを考え始める……。